第49回香川菊池寛賞
渡邊久美子「光りの地図」
毎日夜中にかけてくる母マサの電話に、息子の敏男は母の認知を疑い、ようすを見に実家へ帰る。母は認知症を患い、家はゴミ屋敷と化していた。
敏男は退職し、母との同居を決める。慣れない家事と介護に奮闘しながらも、同級生の佐竹やごはん屋のママに助けられて日々を過ごす。
ある日、若くして亡くなった父親の死因が幼い敏男自身であったことを認知の母から知らされ、驚愕する。自分たちの家族を不幸にした自身を責め、隠していた母を恨む。いつまで続くかわからない介護、心がこもった世話ができているのか悩む。
佐竹とママに悩みを打ち明けるがだれにも明確な答えは出ない。が、敏男の心につかえた思いは軽くなる。
母が亡くなり、慌ただしく葬儀が終わる。が、この町に戻り母の介護を通して変わった思いを大切にして、生きていこうと決心する。
著者プロフィール
渡邊久美子(わたなべ くみこ)
三豊市在住 主婦
香川県立丸亀商業高等学校・商業科卒業
(現在 香川県立丸亀城西高等学校)
第49回香川菊池寛賞受賞
四国新聞読者文芸短編小説年間最優秀賞
第27回ずいひつ遍路宿賞
放送内容
朗読:池田 弥生(西日本放送アナウンサー)
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最終回
2014年7月14日放送
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第9回
2014年7月7日放送
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第8回
2014年6月30日放送
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第7回
2014年6月23日放送
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第6回
2014年6月16日放送
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第5回
2014年6月9日放送
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第4回
2014年6月2日放送
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第3回
2014年5月26日放送
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第2回
2014年5月19日放送
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第1回
2014年5月12日放送