第37回香川菊池寛賞
池内武「白糖」
江戸時代、寛政2(1790)年の晩秋から冬にかけての岡山藩城下町と高松藩大内郡湊村が主な舞台。
丹波亀山藩の下級武士・風間弥一郎は、母や弟との確執から家を捨て、妻を連れて脱藩した。妻は道中にて病死。その死には甘蔗が暗い影を投げかけている。岡山城下で裏長屋の住人となった弥一郎は、ときたま剣術を教え、わずかの金銭を得て糊口を凌いでいたが、ある晩秋の夕刻、甘蔗の苗を巡っての殺害を目撃したことをきっかけに、刺客として湊村に旅立つ運命となる。倒す相手は、薩摩から甘蔗の苗を持ち出した関良助。一度は関を斬ろうとした弥一郎だったが、その人柄に惹かれ、翻意して襲い来る薩摩藩士と斬り結ぶが、深手を負ってしまう。命を取り留めた弥一郎の目に新しい明日が映っていた。
著者プロフィール
池内武
京都外国語大学大学院外国語学研究科英米語学専攻修士課程修了
イリノイ大学大学院言語学科修士課程修了(米国)
シドニー大学大学院英語学科創作専攻修士課程修了(豪州)
大学教授 菊池寛顕彰会理事
第37回香川菊池寛賞受賞
著書『瀬戸大橋情報英会話』など
高松市在住
放送内容
朗読:熊谷 富由美(西日本放送アナウンサー)
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最終回
2013年3月25日放送
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第9回
2013年3月18日放送
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第8回
2013年3月11日放送
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第7回
2013年3月4日放送
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第6回
2013年2月25日放送
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第5回
2013年2月18日放送
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第4回
2013年2月11日放送
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第3回
2013年2月4日放送
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第2回
2013年1月28日放送
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第1回
2013年1月21日放送