これまでのつれづれ川柳賞
お題「時計」
2025/6/28選出
つれづれ川柳賞
ラジオネーム <五色台の真弓>
「音が鳴る 少し前には 目がさめる」
小池正博さんの講評

「川柳スパイラル」編集発行人小池正博さん
いろいろな時計がありますが、一番多かったのが「腕時計」です。次が「腹時計」。「砂時計」「花時計」も何句かありました。同じ言葉を使っても独自な発想の句ができれば、それでいいのですが、同想句と言って、同じような句が並んでしまうと、選ばれにくくなります。そうかと言って変わった言葉を使えばいい句ができるわけでもありませんので、その点がむずかしいところです。
今回選ばれた<五色台の真弓>さんの川柳は…
「目がさめる」で目覚まし時計のことだとわかります。旅行にでかけるなど特別なことがあるときには目覚ましの音が鳴る前に自然に目が覚めてしまうことがあります。音が鳴っても起きられなかったという句はよくありますが、この句の発想には注目しました。「見つけ」といって、ほかの人が気づかないところを見つけて句にしているので、発見があると思いました。