これまでのつれづれ川柳賞
お題「祭」
2024/7/27選出
つれづれ川柳賞
ラジオネーム <福村まこと>
「出奔の ふたりを許す 村祭り」
小池正博さんの講評

「川柳スパイラル」編集発行人小池正博さん
「祭」というお題が出たときに、切り口はいくつかありますが、花火や金魚すくいなど目で見た景色を視覚的に詠む場合と、祭り囃子や太鼓などの音を聴覚的にとらえる場合があります。食べ物を出したり、祭の前と後の時間の経過や祭の場で生まれる恋などの人間関係に焦点をあてることもできますね。
今回選ばれた<福村まこと>さんの川柳は…
出奔というのですから、駆け落ちなどで村を出たのでしょう。時が流れて、帰ってきた二人が許される場として村祭りは効果的です。いろいろな書き方の川柳がありますが、この句は物語のようで川柳の一句が小説の一篇に匹敵しています。