これまでのつれづれ川柳賞
お題「走る」
2023/11/25選出
つれづれ川柳賞
ラジオネーム <あらまあ木>
「伴走は ここまでだよと 手を振った」
小池正博さんの講評

「川柳スパイラル」編集発行人小池正博さん
「走る」というお題で、「歩く」や「走れない」こととの対比が連想されます。若いときのようには走れないという時間の経過を意識することもあります。太宰治の『走れメロス』を思い浮べた方もありました。誰が、誰と走るのか。人生のレースでどの位置で走るのかという比喩的な意味も出てきます。
今回選ばれた<あらまあ木>さんの川柳は…
いっしょに走るという意味の「伴走」です。最後までともに走れればいいのですが、体力差があったり、勝ち負けがかかっていたりして、どこかで別れていかなくてはなりません。手を振って挨拶をしてから別れるところがいいですね。深みのある句です。