これまでのつれづれ川柳賞
お題「遅い」
2021/2/27選出
つれづれ川柳賞
ラジオネーム <かきくけ子>
「晩婚で 子に嫌われる 参観日」
小池正博さんの講評

「川柳スパイラル」編集発行人小池正博さん
「遅い」という題から何が遅いのか、さまざまな方向に連想が広がります。
スピード、時間、タイミングなどいろいろですが、今の状況を詠んだ時事句も考えられます。
たくさんのご投句のなかから選ぶので、この発想はよくあるとか、どこかで見たことがあるとか、 インパクトのない句は目にとまりにくいです。
ほかとは違った作者独自の目のつけどころが必要となります。
今回選ばれた<かきくけ子>さんの川柳は…
残酷な作品です。
参観日に来た父親を友だちから「おじいさんか?」と言われた子どもは傷つくでしょう。
その話を家で聞いた父親もショックでしょう。
それでも晩婚の親はそれだけいっそう子どもを可愛がって育てています。
そういう情景を五七五のなかに描ききっています。