艶女YAYOIの一人言 西日本放送アナウンサー「池田 弥生」のブログ
2021/05/26
正調一合まいた
池田 弥生
讃岐の盆踊り唄といえば「一合まいた」
お盆のころには高松市内の商店街に繰り返し流れるあのメロディを、
新型コロナの影響で今年も聞けないのかと思うと寂しいですね。
「一合まいた」は、時代に合わせてリズムやメロディを変化させてきましたが、もともとの素朴でゆったりとした「正調一合まいた」にこだわって活動を続けている「わだもん」というグループを取材させていただきました。最初は「商店街の活性化に盆踊りを!」という発想から始まったそうです。讃岐の盆踊りとは・・と考えていくうちに「正調一合まいた」にいきあたり、これは未来へと伝えていきたいと活動を続けています。
「一合蒔いたモミの種 その枡有り高は、一石、一斗、一升、一合と一勺」と、一合のモミが1000倍以上のお米になる。それを二合、三合と重ねて唄うことで、豊作への願いを込めた唄です。
唄は、農作業の時に唄う作業唄ですが、踊りは収穫の喜びを表しているのだそうです。右手を斜め上から振り下ろす動作は、稲を刈る仕草。それから空を仰ぎ、お米を俵に詰め、そして最後に2度手を打って豊作への感謝を表しています。そんな7つの動作を繰り返し、輪になって踊る盆踊り。
「わだもん」のみなさんが老健施設などで「正調一合まいた」を披露すると、昔を懐かしむのか、お年寄りたちは自然と手が動き、体が動き、表情が豊かになるとか。
また、踊りを知らない人でも、一緒になって踊ってみると、3周くらいするうちにすっかり踊りを覚え、自然と掛け声が出る。知らず知らずコミュニケーションがとれる輪踊りの力はすごいなと感じるそうです。
「正調一合まいた」について、6月3日、午前7時25分から、
さわやかラジオの中で放送される「歌のない歌謡曲」でご紹介します。 ぜひお聴きください。
(「わだもん」のみなさんと、私も正調一合まいたを踊ってみました。結構息が切れました・・(;^_^A )