ホルヘ・ガリンド
太陽の中の光,1991
3.00×2.51m
麻布:混合技法




ホルヘ・ガリンド(マドリード、1965年)の大作、《太陽の中の光》と《太陽のディーゼル》は、私たちの美術館を飾る芸術家の中でも最も若いガリンドのテクニックと、彼が達成したもののバラエティーをよく示しています。《太陽の中の光》は、一目で木組みの見えるシンプルな枠に、荒い麻布を張ったもので、部分的に薄い絵の具で描いたり、顔料を染み込ませ、驚くほどに精妙な風景を暗示的にあらわしています。
こうして、粗野な支持材と、そこに一体として表現されるものの繊細さとの、ユニークなコントラストが作り出されます。もうひとつの作品《太陽のディーゼル》は、青緑色の画布を、顔料の染みや固まり、盛り上がったタッチで埋め尽くしています。それは1950年代のアメリカ抽象表現主義絵画の、エネルギーあふれる現代版といってよいでしょう。
これら2点の作品では、木枠と画布が互いに関係づけられ、出来上がった作品において、同等の重要性を持っています。それはガリンドが、タピエスやミリャーレスらのスペイン・アンフォルメルや、フランスの<シュポール・シュルファス>のような芸術運動に学んでいることの証拠です。これらの運動は、作品の全ての構成物(木枠、カンヴァスないし支持材となる紙、顔料や額縁など)の相互作用や関係づけを試みるとともに、絵の具と絵筆による作品の制作という、そのころまで絶対唯一と考えられてきたことを覆したのです。




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太陽の中の光