ソレダー・セビーリャ
孤独、グラナダ、1993
2.92×7.30×4.42m
FRP、飾りひも、顔料、水、
音響、紫外線照明





この美術館のもっとも魅力的で重要な作品のひとつに、ソレダー・セビーリャ(バレンシア、1944年)のインスタレーションがあります。楕円形をした建物の、一方の先端部を占めるこのインスタレーションは、グラナダにある遠い過去のアラブ王の宮殿で、国際的に評価される建築と庭園をもつアルハンブラに見られるような、南スペインの泉や池の、詩的で繊細な解釈となっています。
  ソレダー
孤独、グラナダ》は、満月の夜、あるいは、輝く太陽が昇ってくる、アンダルシア風のパティオ、−そこでは池や泉、井戸が中心の場所を占める−を思い出させてくれるのです。静かに湛えられた水は、現実の世界の反映であり鏡です。この鏡は同時に、穏やかで魅力的な、しかし少し不安な、不思議な新しい世界のイメージを開示しているのです。
この作品は、合成繊維のテープを、厳密な平行を保って天井と底面に渡し、観者には隠された紫外線灯で照明しています。テープの下端は、数センチの深さの水に浸されています。天井の中心には数秒ごとに一滴の水を落す装置が隠してあり、その水滴が落ちると、水面上に広がるほんのかすかな波を引き起こし、テープの反映に揺らめきを与えるのです。それは、完全な静寂と静止の作品の中の唯一の動きであり、また、等しい間隔にコントロールされたものとはいえ、作品に変化をもたらします。
ソレダー・セビーリャは、こうした空間のインスタレーションによって、常に際立っています。それは、カンヴァス画や彫刻の持つ物理的な限界を乗り越え、より遠くへと赴くための手段なのです。






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孤独、グラナダ




制作の様子